テンペスト
言葉を疑い、身体を取り戻す。極北のダンスカンパニー大橋可也&ダンサーズ、次なる挑戦はウィリアム・シェイクスピア最後の戯曲『テンペスト』。
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「テンペスト」特設サイト
出演者インタビュー、ドラマトゥルク山本博士による作品紹介を公開しています。
プロスペロー:大谷能生
エアリエル:吉田アミ
キャリバンあるいはミランダ:
皆木正純、今津雅晴、山縣太一(チェルフィッチュ)、阿部遥、檀上真帆、後藤ゆう、後藤海春、正木悠太
配役について
「吉田アミ、か、大谷能生」名義で『ディジタル・ディスレクシア』を発表したばかりの、大谷能生と吉田アミを、それぞれ主人公プロスペロー、妖精エアリエルに抜擢。言葉/文字/声が舞台空間を交錯する。
主人公の娘ミランダと怪物キャリバンには、カンパニー・マリー・シュイナールやルィーズ・ルカヴァリエとのデュオなど国内外で活躍するダンサー今津雅晴、チェルフィッチュの看板俳優で、作・演出『海底で履く靴には紐が無い』を発表した山縣太一、大橋可也&ダンサーズの歴代作品における主要な役を務めてきた皆木正純など複数の出演者が担い、その存在の多面性を描き出す。
第1幕「モンスター」第2幕「教育」第3幕「船底の夢」第4幕「すばらしい新世界」
上演予定時間:1時間50分(途中休憩無し)
[日程]
2015/11/6(金)19:30
2015/11/7(土)14:00 / 19:00
2015/11/8(日)14:00
受付開始は開演の45分前。開場は開演の15分前。整理番号順の入場になります。
[料金]
一般:3,500円、U29(29歳以下):3,000円、当日:4,000円
全席自由・整理番号付き
※未就学児童の入場はできません。
※車椅子のご利用がある場合は、事前にお申し出ください。
※整理番号は申し込み順(プレイベントなどでの直接販売、ご招待を除く)となります。受付時にお知らせします。
[チケット取扱い]
Peatix
11/6(金)19:30
11/7(土)14:00
11/7(土)19:00
11/8(日)14:00
大橋可也&ダンサーズ
チケット申込みフォーム
[劇場]
東京・両国 シアターX(カイ)
墨田区両国2-10-14 両国シティコア
JR総武線両国駅西口徒歩3分
都営地下鉄大江戸線両国駅A4・A5出口徒歩8分
[問い合わせ]
大橋可也&ダンサーズ
Mail: office@dancehardcore.com
[スタッフ]
振付・構成・演出:大橋可也
音楽:大谷能生、吉田アミ
ドラマトゥルク:山本博士
映像:石塚俊
舞台美術:大津英輔+鴉屋
衣装:ROCCA WORKS
照明:遠藤清敏(ライトシップ)
音響:牛川紀政
舞台監督:原口佳子(モリブデン)
広報:及位友美・新井慶太(一般社団法人ノマドプロダクション)
制作協力:古郡稔、小松杏里
グラフィックデザイン:石塚俊、写真:劉貴寛、イラスト:koya(賢者) </p>
主催:一般社団法人大橋可也&ダンサーズ
助成:芸術文化振興基金
協力:公益財団法人セゾン文化財団
シアターX(カイ)提携公演
平成27年度(第70回)文化庁芸術祭参加公演
作品紹介
近代科学革命の予感が漂い、アメリカ新大陸の植民地経営が本格化した時代の英国で書かれた『テンペスト』は、シェイクスピア最後の単独作品だ。
たくらみによりミラノ大公の地位を奪われ、孤島に流された主人公プロスペローは、研究の果てに身に付けた魔術をもって仇敵に復讐をする。彼の復讐は、妖精エアリエルを操って嵐を起こし、仇敵である彼の弟やナポリ国王らを乗せた船を難破させることからはじまる。
まずは政略婚。プロスペローの仕掛けによって、娘のミランダとナポリの皇太子ファーディナンドは惹かれ合い、愛を誓う。その上で、エアリエルの力で次々と怪現象を起こして仇敵を懲らしめる。
彼の計画にとって想定外だったのは、怪物キャリバンの反抗だ。プロスペローから言葉を教えられることで手なずけられ、挙句には、奴隷のように使われていたキャリバンは、新たな主人を見つけてプロスペローの打倒を夢見るようになる。
主人公は無事に復讐と和解を果たすが、争いを象徴するチェスで無邪気に遊ぶミランダとファーディナンドの姿には、その実、親世代に続く権力争いの影が差しているのかもしれない。
山本博士(ドラマトゥルク)
大橋可也&ダンサーズ(おおはしかくやあんどだんさーず)
1999年結成。ハードコアダンスを提唱、暗黒舞踏の方法論を基に現代社会における身体の在りかたを追究しているダンスカンパニー。2008年に発表した『帝国、エアリアル』では関連するフリーペーパーを制作、配布するなど、ダンスの枠組みにとどまらない活動をおこなっている。2013年、写真家GO撮影による初の写真集「Books, Phantoms」を発売、振付家・大橋可也が「第44回舞踊批評家協会賞新人賞」を受賞。2013年7月には、日本SF界を代表する作家、飛浩隆による長編小説『グラン・ヴァカンス』をダンス作品化、発表した。2014年7月、「利賀演劇人コンクール2014」にて奨励賞を受賞。江東区を舞台にしたリサーチに基づくプロジェクト「ザ・ワールド」を進行中。
大谷能生(おおたによしお)
1972年生まれ。音楽(サックス・エレクトロニクス・作編曲・トラックメイキング)/批評(ジャズ史・20世紀音楽史・音楽理論)。
1996年-2002年まで、音楽批評誌「Espresso」を編集・執筆。菊地成孔との共著『憂鬱と官能を教えた学校』や、単著『貧しい音楽』『散文世界の散漫な散策 二〇世紀の批評を読む』『ジャズと自由は手をとって(地獄に)行く』など著作多数。
音楽家としては、sim、mas、JazzDommunisters、呑むズ、蓮沼執太フィルなど多くのグループやセッションに参加。ソロ・アルバム『「河岸忘日抄」より』、『舞台のための音楽2』をHEADZから、『Jazz Abstractions』をBlackSmokerからリリース。映画『乱暴と待機』の音楽および「相対性理論と大谷能生」名義で主題歌を担当。東京デスロック、中野茂樹+フランケンズ、岩渕貞太、鈴木ユキオ、室伏鴻ほか、演劇やダンス作品への参加も多い。近作は『マームとジプシーと大谷能生』、入江陽『仕事』(プロデュース)など。
2015年6月に、初舞台主演作品となる『海底で履く靴には紐がない』(山縣太一作・演出・振付)を上演。2015年8月に、『ディジタル・ディスレクシア』(吉田アミ、か、大谷能生名義)発表。
吉田アミ(よしだあみ)
音楽・文筆・前衛家。1990年頃より音楽活動を開始。2003年にソロアルバム『虎鶫』をリリース。同年、Utah KawasakiとのユニットastrotwinとSachiko.MとのユニットcosmosのCD『astrotwin+cosmos』がアルスエレクトロニカデジタル・ミュージック部門のグランプリにあたるゴールデンニカを受賞。
文筆家としても活躍し、小説やレビュー・論考を発表。著書に『サマースプリング』(太田出版)、小説『雪ちゃんの言うことは絶対。』(講談社)がある。
2015年、第19回『TOKYO ポエケット』に𠮷田アミ×虹釜太郎初の共著詩を発表。「吉田アミ、か、大谷能生」名義で朗読と音楽を中心にしたユニットでも活躍し、小説『Red;』(未発表)を元に初のオリジナル舞台作品『ディジタル・ディスレクシア』では作・音楽・演出を手がけた。
今津雅晴(いまづまさはる)
1974年、千葉県銚子市生まれ。パントマイム、コンテンポラリーダンスなどを学び、本田重春氏、江ノ上陽一氏、木佐貫邦子氏に師事する。2005年、文化庁在外研修員として、カナダに滞在。ルィーズ・ルカヴァリエ(元ラララ・ヒューマン・ステップス)とのデュエット作品『Cobalt Rouge』(振付テッド・ロビンソン)世界各国で好評を博しカナダ・ジェネラルアワードに参加。2008年より、カンパニー・マリー・シュイナールに参加、2009年におこなわれた日本公演にも参加する。2012年より、活動の場を日本に移し、北村明子作品などに出演しながら、自身の作品を国内外にて発表している。Gyrotonic、Gyrokinesis のトレーナーでもある。
山縣太一(やまがたたいち)
1979年、横浜市生まれ。国内外にて高い評価を集めるチェルフィッチュの看板俳優。2000年、実際の家族で構成される、劇団山縣家で役者を始める。2001年より、チェルフィッチュに参加し、ほぼ全作品に出演、その演技スタイルに大きな影響を与えてきた。2015年6月、自身の作・演出作品『海底で履く靴には紐が無い』をSTスポットにて発表。