Kakuya Ohashi and Dancers

ザ・ワールド2017

豊洲は過去を(わずかしか)もたない土地だ。埋立地としてわりと新しく、100年も遡れば海しかなくなる。
住宅地としてはもっと新しい。そのぶん記憶も(わずかしか)ない。
薄い、薄い、皮膚のような土地。そこにタワーマンションが林立する。

遠い過去がないときに、記憶はどのように積み重なっていくのだろう。
ごく身近な過去が、薄い層をなすのだろうか。
先月の雨。先週の風。きのうの蒸し暑さ。
ついさっきまで美しかった夕焼け。
歴史的な事件というより、
日常の中のかすかな変化。

そして夜が来る。

過去がなければ、夢を見ればよいのか。他人の記憶や、架空の過去でも、自分のものにできるだろうか。

《土地の記憶を吸う吸血鬼》をモチーフにダンス作品をつくる、リサーチ型プロジェクト「ザ・ワールド」。3期目にあたる2017年は、江東区豊洲が舞台です。

2017/9/21(木)22(金)
豊洲シビックセンターホール

振付・構成・演出:大橋可也
ドラマトゥルク:長島確
音楽:涌井智仁
映像:吉開菜央

リサーチャー:加藤雄大、小林あずさ、坂上翔子、伊藤雅子、高橋大斗、滝野原南生

主催:一般社団法人大橋可也&ダンサーズ
助成:芸術文化振興基金
協力:公益財団法人セゾン文化財団

[問い合わせ]
大橋可也&ダンサーズ
office@dancehardcore.com

大橋可也&ダンサーズ
1999年、振付家大橋可也(おおはしかくや)を中心に結成。暗黒舞踏に基づく振付法によって現代社会における身体を追求する作品をつくり続けるダンスカンパニー。2008年に新国立劇場で発表した『帝国、エアリアル』では作品に関連したフリーペーパーを制作するなど舞台芸術の枠組みを超える活動をおこなっている。2016年にはSF作家長谷敏司とのコラボレーション『プロトコル・オブ・ヒューマニティ』を発表。

これまでの「ザ・ワールド」
ドラマトゥルク長島確とともに、2013年より始動。2014年3月に森下スタジオにて『ザ・ワールド(A)』を上演。2015年3月は清澄白河から東陽町のエリアにかけて、散歩型公演『クラウデッド』と、白井剛をダンサーに迎えた劇場型公演『ヘヴィメタル』を上演、江東区民へのインタビューを読み物にした冊子『ザ・ワールドからの声』を発表。