「ダンス」に拘る

September 26, 2006

「ダンス」に拘る [ dance ]

僕たちの作品を見て、ダンスに見えない人もいるだろう。また、ダンス以外のカテゴリーとかジャンルに当てはめたい人もいるだろう。そのことは全然構わない。

しかし、僕たちがダンスに拘っていることは、まぎれもない事実である。それは、このサイトを見ても明らかだと思う。ひたすら、ダンスがどうのという話しか書いていないのではないか。「パフォーマンス」という言葉も使っているが、すごく限定的な意味で使っている。例えば、大橋可也のプロフィールでは、「パフォーマンス活動を始める」と書いているが、それは当時、参加していたグループがパフォーマンスと名乗っていたから、という理由であるからだし、他の場面では、上演すること、とほぼ同義に用いている。「身体表現」という言葉にいたっては、僕自身の文章には登場してきていない。
稽古場でもダンスの話しかしていないように思う。まあ、雑談はしないから当然かもしれない。僕はけっして体系的にダンスを学んだものではないが、ダンスの教養をベースに作品を作っているのは確かだし、それなりのダンス理論も持っているつもりだ。

では、僕たちが拘っているダンスとは何なのか。僕たちの活動の主題は「ダンスとは何か?」である、とはいつも公言していること。だから、その問いに答えるようとすると、無限ループに陥ってしまうわけだが、一つの見方は提示することは出来る。

それは、プロセスとしてのダンスである。

武藤氏のブログのコメントに書いた文章を引用しておく。

僕は自身の活動を「ダンス」と銘打っているし、「ダンス」に拘っています。しかしながら、「ダンス」を標榜しているわけではなく、「ダンス」を定義しようとしています。更にいえば、僕たちは「ダンス」をやっているのではなく、僕たちがやる、やろうとしていることが「ダンス」なのです。

これは分かりづらいと思うので、もう少しわかりやすく。

僕は「ダンス」という名称を使って自身の活動をおこなっているし、ダンスに拘っていることも間違いありません。しかしながら、その活動は、ダンスが持っている意味に従うものではなく、ダンスに新たな意味を見出そうとするものであると考えています。ある見方からすると、僕たちはダンスをしていないと言えるのかも知れません。しかし、僕たちは、僕たちが関わっているプロセス、それをダンスと呼ぼうとしているのです。

そして、同時に、そのダンスは、今ここにあるダンス=コンテンポラリーダンスに他ならない。
僕たちのダンスは、コンテンポラリーダンスです。

posted by Kakuya Ohashi at 2006/09/26 2:55:09 | TrackBack
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