家族の支え
January 18, 2007
家族の支え [ dance ]
多くのアーティストがそうであるように、大橋可也の活動も家族の支えによって成り立っている。特に妻の影になり日向になりのサポートは作品にとっても欠かせないものになっている。作品の内容面にフランクに意見できるのは彼女ぐらいしかいないのだから。
かつては、妻も自身のダンス活動をおこなっていたが、今は一緒にダンスに関わっていると思う。
よくある振付家、ダンサーのパターンでは生活面のパートナーが制作面を取り仕切っているが、僕たちはそうしていはいない。奥さんに制作をやってもらえばいいじゃない、と言われたことはあるが。制作、プロデューサーはアーティストとは別の視点が必要であり、利害関係も異なる場合も多い。家庭内に2つの立場の人間がいることは活動を長く続けるためには難しいと思う。
また、パートナーに経済的負担を強いることはしていないし、したくない。もちろん、男女間(男女でなくても)の関係性は人それぞれであって、何がいいとか悪いとかは一概には言えないので、他のアーティストの関係性を非難するつもりはないが。僕は、家族を養う分も含め経済的に自立して生きたい。妻の収入は自分のために使えばよいと思う。
作品を作る段階では、僕自身の精神的に不安定なこともあり、そのために妻に迷惑を掛けることもある。それについては申し訳なく思う。
犠牲としてではなく、一緒にものを作っている、という気持ちを持ってもらえるようにしたい。そのために僕も努力したい。
アーティストが作るもの、それは今の社会の価値観を一歩進めるものでなくてはいけないと思う。と同時に、アーティストの生きる姿勢、家族との関係も含めて、それも社会の進歩に逆行するものであってはいけないだろう。