コミュニケーション、ダンス、テクノロジー
January 25, 2007
コミュニケーション、ダンス、テクノロジー [ dance ]
ダンスとは関係性だとか、コミュニケーションだとか、いつも言っていることだ。
だが、ダンスを伝える形式、作品上演、批評、情宣、などなど、はコミュニケーションツールとしての機能を果たしているだろうか。
コミュニケーションとコラボレーションと題する興味深い記事があったので、コミュニケーションスタイルの分類の項を引用する。
【タイプ1 = 送る側:能動的-受ける側:受動的】 … 電話、メール、インスタントメッセージ【タイプ2 = 送る側:能動的-受ける側:能動的】
… BBS、Blog、ファイル共有【タイプ3 = 送る側:受動的-受ける側:能動的】
… フォークソノミー【タイプ4 = 送る側:受動的-受ける側:受動的】
… リコメンデーションシステム
僕の作品は、ここでいう能動的/受動的の関係性自体を問いかけることから出発している。
しかし、その上演となると、演者:能動的、観客:受動的、という固定化された関係性に帰着してしまっているように思う。
この問題については引き続き考えていかなくてはならない。
フォークソノミーのようにインターネットをベースとしたテクノロジーの進化によって、新たに生まれたコミュニケーションの形式もある。ダンスの現実はその進化とは無縁なのではないか。
こと、ダンスとテクノロジーというと、マルチメディアを用いた作品とか、モーションキャプチャーなどの技術をダンス作品に取り入れるとか、逆にダンスをそれらに提供するとかのアプローチを思い浮かべてしまう。しかし、そんなのはダンスの本質と関係ないだろう。
テクノロジーがいかにダンスの本質を、コミュニケーションの可能性を、そのエッジを先鋭化させるか。これも大きな課題である。