「春の祭典」チケット料金について
February 19, 2010
「春の祭典」チケット料金について [ dance , spring ]
「春の祭典」は生け贄のお話なわけだけが、今の僕たちにとっての生け贄は誰なのだろうか。
それは若者だよね。単純に若い人といったほうが適切かもしれない。
「春の祭典」のチケット料金設定について、その意図を説明します。
帝国ペーパーにも寄稿していただいた赤木智弘さんの第一作のタイトルは「若者を見殺しにする国」なのだが、今の日本は老人たちが既得権にしがみつき、若者を食い物にしながら、自らの死まで逃げ切ろうとしてる状況だろう。
その状況に若者たちが自覚がない、あっても仕方がないことと受け入れてしまっていることが問題、大きな問題だと思う。
というわけで、今回は若者にやさしい料金設定を導入しました。
10代は1000円、20代は2000円、(中略)、50代以上は5000円となります。
若者にやさしい、ということは、老人にやさしくない、ということなのだが、老人にやさしくしなければいけないという発想は、選挙権を確保したい政治家のためのものであって、僕たちがそれに侵される必要などはないのだ。
前回の公演までおこなっていた20000円から0円の料金設定を辞めた理由はそれなりにあるのだが、別の機会に言及します。
不思議なのは、コンテンポラリーダンスを標榜するアーティストの公演で、僕たちのような料金設定をおこなうケースが皆無なことだ。別にまねしなくてもよいのだけれども。
以前、僕は、「公演をおこなうことは社会運動をおこなうことである。」と言ったのだが、僕たちが社会に対して直接的に働きかける機会が公演なのであり、その料金設定は僕たちがいかに社会に関わろうとしているかを表明する絶好の、限られた、機会ではないか。
どのようにチケット料金を設定するか、それは即ち、どのように社会にコミットしようとしているか、というアーティストの意思表示に他ならない。
若者を見殺しにしない、それが今回の僕たちの意思表示です。