虚しさについて
January 19, 2011
虚しさについて [ memo ]
報告遅くなりましたが、「驚愕と花びら」公演、無事終了しました。ご来場いただいた方、ありがとうございました。
さて、今回、はじめて灰野敬二さんと共演させていただいたわけですが、新たな驚きと発見がありました。
これまでに何度か灰野さんとダンスのコラボレーションは見ていたが、正直「よくやるなあ」と思っていました。だって、灰野さんの身体の存在感は圧倒的でどうやってもダンサーは太刀打ちできないのだから。
これは音楽家と同じ舞台上にダンサーが立つときには常に言えることだけれども、音楽家の身体が楽器という物質と、それによって引き出せる音によって実在を支えられているのに対し、ダンサーの身体は空虚そのものだ。ダンサーが動けば動くほど、その虚しさはあらわになっていく。ましてや灰野さんですよ。
では、大橋可也の振付による「驚愕と花びら」はどうだったのか。
やはり、虚しい。
ところが、その虚しさがよい。美しい。
そう身体の虚しさこそがダンスの本質なのではないか。
虚しさをポジティブに表出させること。それが僕たちが関わっていくテーマ(の1つ)だと思う。
ありがとうございました。>灰野さん、岡村さん、皆さん