観客創造
January 17, 2007
観客創造 [ dance ]
月曜日(1/16)から世田谷パブリックシアターが主催するセミナー「観客創造に向けて~自分たちの組織を分析する」に参加している。
参加者は演劇の制作者が多く、ダンス関係、それも主宰/振付家は僕だけであった。
第一回のスピーカーである奥山氏と参加者の方々が、アーティストは観客を創造していくことに関心がないことが多い、というような発言をされていたが、それはおかしな話だと思う。
舞台作品をつくる、ということは、観客を創造する、こととイコールではないのか。
もし観客創造に関心がないアーティストがいるとすれば、失礼ながらその人をアーティストと呼ぶべきではないだろう。このセミナーにおいては、その性質上、制作者向け、マーケティング、という観点から議題が進められることが多いと思うが、作品を作る過程、姿勢、作品そのものが観客を創造していく道具立てにならなくてはならないと思う。
また、セミナーの自己紹介でも発言したことであるが、僕が関心があるのは、観客を増やすことではなく、良質な観客を見つけ出す、育てることである。良質な観客というと語弊があるかも知れないが、要は僕たちの作品を本当に必要としている人々のことである。
その人たちはどこにいるのか。もちろん、既に巡り合っている人もいるだろうが、今のダンスの観客層とは重ならないと思うのだ。