やっぱり演劇は嫌い

January 18, 2007

やっぱり演劇は嫌い [ dance ]

演劇、と呼ばれる舞台作品、を観ての感想を書く。
昨年(2006年)末にBankArtStudio NYKでおこなわれた、ARICA「キオスク」公演を観た。ARICAについては、いくつか良い評判を聞いていたのと、いわゆる演劇らしくなさそうなイメージなので、演劇嫌いの僕でも大丈夫そうかなと思ってとのこと。
しかし、やっぱりダメだった。
セリフはごくわずか。多分、その量は大橋可也&ダンサーズと同じくらい?で、舞台上でおこなわれていることの多くは身体所作である。そして、この量も大橋可也&ダンサーズと同じくらい?なのだが、この所作に僕は拒絶反応を起こしてしまう。
ペットボトルに水を入れたりしているのだが、ペットボトルを持つときにわざわざ大きく腕を回し意味ありげに掴む。なぜなのだろう?演出家の意図は分からない。だが、僕が思うには、行為を行為として見せるためには行為が成立する最低限の身体の動きに留めなくてはならない。でなければ、行為自体の意図、目的性ではなく、行為をおこなっている演者の意図が前面に出てきてしまう。
ペットボトルとの絡み、新聞を折り続ける行為、それらは面白いとは思った。だが、演者から声が発せられるとき、そのセリフは舞台上の情景の説明に過ぎなかった。僕は舞台上の行為の関連をぼんやりとしてしか把握していなかったのだが、説明を聞くと、キオスクとその周りにいる人たちの関係を演じているようだ。もっとも説明を聞くまでもなく、理解出来てしまうような関係なので、それまではっきりと気づいていなかった僕が変なのかも知れないが。舞台上の出来事を説明してもらったとして、それが理解出来たとして、何が嬉しいのだろう。そんなことを求めて舞台を観に来ているのだろうか、僕たちは。
大きな疑問が残った。

posted by Kakuya Ohashi at 2007/01/18 21:27:42 | TrackBack
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