Dance from Japan 記録(前半)
October 3, 2010
Dance from Japan 記録(前半) [ memo ]
もう一週間が過ぎましたが、「Dance from Japan」ツアーの一員として、ドイツ、ポーランドを巡演してきた記録(前半)です。
1日目(9/12)
前日に最終稽古をおこなって準備万端。たいして朝早い便でもなく、東京も東側にいると成田も遠くはないので、余裕を持って家を出る。ところが、押上で、羽田行きに間違えて乗ってしまい、さっそくトラブル。無事に最初の目的地であるミュンスターまで着くことができるだろうか。
今回のツアーは大橋可也&ダンサーズ(僕含め6名)のほか、KENTARO!!とスタッフ、計12名なのだが、帰りの便が違う関係で、行きの便は1人きり。少々不安になる。
しかし、トランジットのためにミュンヘンまで向かうルフトハンザの機中は快適。通路際でトイレも近いので、心置きなくアルコールが飲める(これ重要)。夜に着くことになるので、寝ないように、映画を3本、『ベストキッド』(中国から学ぶアメリカという視点はよいが、もっと学ぶことはあるだろう)『アリス・イン・ワンダーランド』(特に感想なし)『アイアンマン2』(ミッキー・ロークが旧ソ連の肉体派科学者なのがよい)と鑑賞。さらに、特に読みたいわけでもなかったのだが、こんな機会がないと読まないだろうと、サンデルの『これからの「正義」の話をしよう』を空港で購入、読破。食事もさっそくソーセージ+ザワークラウト+ビールですっかりドイツ気分。充実した時間を過ごし、ミュンヘンに到着。
トランジット待ち4時間ばかりあるのだが、することもないし、眠いので、ゲートで大半の時間を過ごす。ミュンスター行きの飛行機はちっちゃい。バックパックが頭上の棚に入らない。足元に無理やり押し込んでさらに窮屈な時間を過ごす。まあ、1時間ばかりだけれども。
ミュンスターに着くと、迎えの車が来てくれている。すばらしい。と無事にホテルまで到着しました。まずはめでたし。
2日目(9/13)
あまり細かいことはもはや覚えていないが。劇場入り。今回の会場となるPumpenhausはポンプハウスってことらしいです。そういえば、福岡公演の会場もぽんプラザだったが、ポンプには縁があるもよう。
ここはいわゆる小劇場な感じですね。スタッフも暖かく、献身的。劇場周辺が工事中で何度も謝られる。
少しばかり街も散策。田舎と聞いていたが、それなり栄えているこじんまりとした街で過ごしやすそうな印象。
しかし問題は、寒い…。猛暑の日本から来た身としてはつらすぎます。地元の皆さんはコート着てました。
仕込みは脚立で。
お手洗いはこちら。
付け合せはやはりジャーマンポテト。
3日目(9/14)
テクニカルの調整とリハーサル。僕たちの作品の場合は通しでやってみないと分からないことが多いので、何とか2回通す。パイプ椅子大好きな僕たちは今回も現地調達。ダンサーが使う4脚のほか、20脚ほどを舞台上に転がす。舞台監督の原口さん、照明の遠藤さんは長年の付き合いだが、音響の山田さんは今回はじめて。しかし、いろいろ提案もしてくれて、思い描く形に仕上げられそう。作品冒頭の照明は赤で木造の屋根を染める。若干、東京大空襲を連想。東京がテーマだし。さらに、これまたいつもな感じだが、蛍光灯。すばらしいことに劇場に16本ありました。僕たちが来ることを予見していてくれたようです。
借りていただいた稽古場はヨガスタジオ。
ミュンスター名物のモツ煮込み。
4日目(9/15)
ミュンスター初日。今回の作品『東京物語』にとっても世界初演。トラブルもなく(実はダンサーのMさんが本番前に閉じ込められるという災難もあったらしいが、それは不問に付すとして)、無事に終了。ほっとする。しかし、みんな固かったねー。気合入り過ぎ。やる気があり過ぎてもよくないのが、ダンサーズ作品の難しいところ。
初日の乾杯にダンサーズメンバーの山田歩が出発前に差し入れてくれた日本酒を飲む。ありがとう、アユ。
ミュンスターの夜もこの日限り(次の日は終演後そのまま出発なので)ということで、劇場スタッフに聞いたエリアに繰り出す。ウォーターフロントな感じですね。とはいえ、時間が遅く、何とか入れてもらった店もキッチンを閉めてしまったとのことで、前菜ばかり。だが、うまかった。満足。
5日目(9/16)
ミュンスター二日目(楽日)。もうこの街ともお別れ。ダンサーも落ち着いて、よりよい仕上がりに。観客からも暖かい拍手をいただく。ただ、それ自体はありがたいことなのだが、僕たちの作品でそんなに拍手しなくていいと思うよ。違和感ある。終演後、そのままバスでデュッセルドルフへ移動。ありがとう、ミュンスター。