バーサよりよろしく

「バーサよりよろしく」

大橋可也&ダンサーズが初めて戯曲に取り組み、利賀芸術公園岩舞台の空間に挑戦した作品である。
本作品は利賀演劇人コンクール2014の上演審査として上演され、本作品のステージング(美術、照明、映像等の空間構成及びビジュアル面)に対し、利賀演劇人コンクールより奨励賞が授与された。

作:テネシー・ウィリアムズ(訳:鳴海四郎)
振付・演出:大橋可也
出演:皆木正純、とまるながこ、山田歩、後藤ゆう

音楽・音響:涌井智仁
照明:筆谷亮也
映像:石塚俊
衣装:ROCCA WORKS
舞台監督:小野哲史
写真:GO (go-photograph.com)
制作助手:古郡稔

上演日:2014/7/27
会場:利賀芸術公園岩舞台
上演時間:50分

利賀演劇人コンクール2014上演審査参加作品

上演当日会場にて配布された演出ノートより

バーサよりよろしく、Hello from Berthaで書き始められる手紙は、最後まで書かれることもなく、宛先に届けられることもない。書かれなかった手紙、届けられなかった手紙、書こうとした思い、届けようとした思い、それらが重なり合い、イースト・セントルイスの低地を流れる川からここ利賀村に流れ着く。時代が変わりコミュニケーションツールが発達しようとも、人の思いは滞留し重層し漂着していく、そのさまが今回の上演が描こうとするテーマである。
この上演は暗黒舞踏の方法に基づいて制作されている。その方法とはテキストを介在させ人間の存在を定義し直そうとするものである。舞台上に登場する人間は戯曲中の人物であると同時に人々の関係であり背景なのだ。

舞台美術として床面に敷き詰めた手紙(デザイン:石塚俊)